先日、中1の息子が、塾の宿題を持ってきて、真剣に質問してきました。
思春期真っ只中の息子は、最近、参観日に行っても無視するし、この前なんて、参観日の帰り道にばったりあったので声をかけたら、「もう、ママ、うざい!」と叫んで、友達と逃げていきました。
「うざい!」とか言うわりに、ママ呼びでいいのか、息子よ・・・
と思うのですが、そんな息子が英語のことを真剣に聞いてきたので、うれしいおかん的な0イングリッシュです。
中1が英語でつまづく意外な問題
英語テストの結果はさておき、幸いなことに、息子くんは、今の所英語が嫌いとは思ってないようです(よかった・・・)。
さて、今回、英語が苦手とは自覚してない(笑)中1の息子くんがつまづいた英語の問題は、こんな感じのものでした。問題の詳細は編集しています。
質問:次の文の答えになるものを、記号で選択しなさい。 「Can you bring this box to my room?」 ア. Sure! イ. I'm sorry. You can't. ウ. No, you don't.
ママ、この答えって何?ボクは、イを選んだんだけど、間違ってたんだよね。
この答えは、アしかありえないんだけど、なんでイを選んだの?
・・・だって・・・よくわからないよ、ボク・・・。
じゃあ、一度しっかり訳してみよう!
質問:次の文の答えになるものを、記号で選択しなさい。 「Can you bring this box to my room?」(この箱を私の部屋に運べますか?) ア. Sure!(もちろん!) イ. I'm sorry. You can't.(ごめんなさい。あなたは“そう”できません。) ウ. No, you don't.(いいえ、あなたは“そう”しません。)
can’tはそのあとのBe動詞、または一般動詞を“そうはできません”って否定して、don’tはその後に続く一般動詞を“そうしません”って否定するよね。
わかるよ!だから、質問にcanがあるし、can’tが入ってるイにしたんだよ。
ほほぅ・・・じゃあ、この質問の主語は何?
Youだよ。質問はYouで聞いてるよ。
じゃあ、こんな会話を想定してみよう!例えば、あなたが突然、平日にゲームがしたくなって、こんな風にママに聞いてきたとしたら?ママはこう答えると思うけど。
息子:「Mom, can you give me permission to play video games today?」(ママ、今日ゲームをする許可をくれる?) 母:「No, I can't」(いいえ、できません。)
あなたは、“Can you〜?”で聞いて、ママが“No, I can’t.”で答えているのよ。この場合の、“you”はママこと、“I”はママが自分のことを指しているのよ。じゃあ、もう一回問題の質問を読んでみて。
“Can you bring this box to my room?”だから、あなたはこの箱を私の部屋に運べますか?だよね。そして、答えは・・・アだね!
ア. Sure!(もちろん!)
イ. I'm sorry. You can't.(ごめんなさい。あなたは“そう”できません。)
ウ. No, you don't.(いいえ、あなたは“そう”しません。)
その通り!“Can you〜?”(=あなたは〜できますか?)って聞かれているだから、聞かれた本人は、自分を主語にするのよね。だから、“You”(=あなた)が主語になってるイとウは、そもそもありえないことになるね。だから、ア. Sure!(もちろん!)が正解。“I”(=私)が主語になった記号の答えはないから、canにばかり注目して、ちょっと混乱したんじゃないかな?
うん、そうだと思う。
Can you get it?(わかったかな?)
Yes, I can!(わかったよ!)
中1が英語でつまづく意外なポイント
中学で英語につまづかなかった人は、ここは軽く超えてきたのではないかなと思います。
だけど、まだ英語に慣れてない段階では、“You”(=あなた)で聞かれたら、“I”(=私)で返す、主語が“I”(=私)で聞かれたら、“You”(=あなた)で返すというシンプルな法則に慣れていないことがあります。
こんな間違いをしている息子が、英語が嫌いと言わないのは、不幸中の幸いですが(笑)、もしも、ここでつまづてるとしたら、ただ、パズルのピースのはめ方をミスしているだけなので、もったいないですね。
疑問文は、次のシンプルな法則を、まず徹底しましょう!
“You”(=あなた)で聞かれたら、“I”(=私)で返す “I”(=私)で聞かれたら、“You”(=あなた)で返す
Will、Can、May、Shall(Should)、Mustなどの助動詞にとらわれてしまうと、主語のことをすっかり忘れてしまうということもあります。
中学英語はある意味で注意力を問われるものでもありますね。
頭の体操のつもりで、四方八方に目を配りながら、英語の問題に向かい合うことを、子どもたちに伝えてみてください。
英語にはしっかりとした決まりがあるので、中学の段階では、パズルゲームみたいな感覚で学ぶことが出来ます。
次回も息子の間違いから見えた、おかん的英語目線を配信します。子どもたちの英語学習を観察すると、自分の過去の英語学習を振り返って、初心に戻った気持ちになりますよ。